今回は、やどりぎ西洋編です!
まず、ギリシャ神話では、死んだ王子の体にやどりぎをこすりつけたら、王子が生き返ったと言うお話があります。
そして、西洋人がやどりぎをゴールデンボウ(金の枝)と呼ぶのには訳があります。
やどりぎは刈り取って、牛小屋などに魔除けや繁殖の祈りを込めて掛けておきますが、数ヶ月経つと、見事な黄金色に変色し、この枯れた枝の色と、樹上にあって太陽に照らされて輝く神秘性とがあわさって、ゴールデンボウと呼ばれるようになったのだと言います。
豊饒祈願の習わしでは柏の木のやどりぎを刈り取ることになっていますが、イーハトーヴでは柏の木にやどりぎのマリをつけているのは余り見かけないらしいのですが、栗の木はしばし見かけるそうです。
かつては飢饉の時の備えとして栗の木を植え、その実を大切に保存したと云われてます。
水仙月の四日の中で雪童子が赤毛布の子供を雪に埋めてから言う言葉で、
‘あの子供は、ぼくのやったやどりぎを持っていた’とありますが、やどりぎにはいろんな意味があって、雪童子はそのやどりぎを子供にたくし、雪婆んごを裏切ってまでその子供を助けようとします。
雪童子の切なる願いは届くのでしょうか…。
やどりぎの写真は前回のも含めて、本多郁夫さんのものを載せていただきました。ありがとうございます!
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